アピチャッポン・ウィーラセタクン『太陽との対話(VR)』
2025/11/21(金)~2025/11/23(日)
パルムドール受賞監督アピチャッポン・ウィーラセタクンが前作『フィーバールーム』(Fever Room)に続き、再び舞台作品に取り組み、初めてVRを取り入れました。
「変わり続ける世界の中にあっても、太陽の光だけは変わらず輝き続ける」
アピチャッポン・ウィーラセタクンは“タイ映画界の詩人”とも称され、作品にはゆったりとしたリズム、非線形の物語構造、そして深く没入的な感覚体験といった特徴があります。また、タイの民間伝説や神羅万象、輪廻思想、超自然的な要素を巧みに取り入れ、時にはタイの社会的、政治的な問題に切り込むこともあります。2004年に映画『トロピカル・マラディ』(Tropical Malady)がカンヌ映画祭コンペティション部門で審査員賞を受賞。2010年には『ブンミおじさんの森』(Uncle Boonmee Who Can Recall His Past Lives)が同映画祭パルムドールを受賞。さらには、2021年に『メモリア』(Memoria)で同映画祭審査員賞を受賞しています。
国際芸術祭「あいち2022」の委嘱を受けて、アピチャッポン監督は初めてVR作品の制作に取り組み、『太陽との対話(VR)』を完成させ、日本をはじめ、フランス、ドイツ、ベルギー、ポルトガル、タイ、韓国など、各国で巡回上演されています。
これは夢なのでしょうか。生命の起源への回帰、それとも臨死体験なのでしょうか
『太陽との対話(VR)』では、太陽を“生命を維持するためのエネルギー”であると考え、映写機の光線によって、前世の記憶や病に侵された肉体、形のない幽霊、時間の循環的な流れを隠喩的に表現します。さらに坂本龍一による、幽玄で美しい、まさに魔法のような音楽、そしてVRクリエイター谷口勝也が作り上げた仮想現実が重なり合い、まるで夢の中を漂うような、眠りと覚醒、生と死のはざまを揺らめく体験へと誘います。
アピチャッポン監督は本作を、敬愛する音楽家・故坂本龍一に捧げています。
二人の時空を超えた対話は、この作品のなかで繰り返されてゆくのです。
アピチャッポン・ウィーラセタクン『太陽との対話(VR)』
デジタルアート|展示
上演時間は約60分。途中休憩はありません
$1000
台中国立歌劇院
していしゅくはく
※上演時間は約60分。途中休憩はありません
※推奨対象年齢、13歳以上
※VRゴーグルを装着するため、眼鏡ではなくコンタクトレンズの使用をお勧めします。
※上演中にめまいなど不調を感じた方は、目を閉じたりVRゴーグルを外したりして休憩するか、スタッフに声をおかけください。
※会場内は土足禁止です。動きやすい服装でお越しください。お手伝いが必要の方はスタッフに声をおかけください。
※途中入場はできません。またライブ放映もありませんのでご了承ください。