設計について

關於歌劇院

歌劇院の建築コンセプトは、設計を手掛けた伊東豊雄氏がポルトガルを旅行中に耳にした野外コンサートに着想を得ています。街かどは祝祭のような歓びに満ち溢れ、音楽の調べと人々が素晴らしい形で一体となっていました。そこで伊東氏は構想の際にこのコンサートのコンセプトを取り入れ、「建築を聴く」を原点として建物の輪郭やあちこちに洞窟のような穴と呼吸する穴を通しました。芸術の息遣いがこの建築中に満ち溢れ、芸術を日常のものにしてくれます。

伊東氏は劇場の外観を、より自然に近い「いきもの」として構想しました。これまでの枠組みを飛び出し、幾何学的ではなく自然な有機体らしいラインの構造物にすることで、わたしたちが忘れていた活力と創意を取り戻そうとしたのです。そこで、起伏が連なるカーブを描いた曲面壁を主な構造体とし、さまざまな大きさの洞窟のような空間を生み出しました。ここに身を置くと感覚が研ぎ澄まされ自然の変化が感じられます。大きなガラスのとばりと境界のない空間では内と外が融合し、大自然に開かれた建築には陽の光、空気、水、音が駆け抜け、芸術が集まり、漂い、万物が生まれては消えていくように命の営みがいつまでも続くことでしょう。

台中国立歌劇院は、建物のなかにある劇場だけがオペラハウスではありません。
建物全体が劇場です。
エントランスホールやホワイエは勿論のこと、レストランや屋上庭園など、どこにいても人々は音や光や空気の流れを感じることができます。
壮大な宇宙の輝やきを間近に感じることのできる身体全体に訴えかける建築です。

— 伊東豊雄 Toyo Ito

カーブを描く曲面壁 Curved Walls

カーブを描く曲面壁が建築物の構造体そのものとなっています。世界でも例をみない画期的なもので、末端を除きほとんど直線はありません。そして58の曲面壁と29の洞窟でさまざまな大きさのスペースを生み出し、スペースはそれぞれゆるやかにつながっています。この流れるような空間はくっきりと分かれていた従来の建築物の枠組みを飛び出し、「いきもの」として作り上げるというコンセプトが実践されています。

呼吸する気孔 Breathing Holes

呼吸するような穴は自然界の生物が命の営みに必要な太陽光、空気、水を取り入れる気孔を模しています。陽光がここから歌劇院に差し込み、夜になると館内の光がかすかに外に漏れ、さまざまな明るさの光を放ちます。台中の心臓部に位置する歌劇院はまるで街とともに息をしているかのようです。

壺中居 Bottle the Art

ガラスやコンクリートの外壁はあちこちがワインのボトルのようなフォルム。建築家の伊東豊雄氏はこれを「壺中居」と名付け、良酒に酔いしれるように舞台芸術に心酔することを象徴しています。

ウォータースクリーン Water Screen System

曲面壁には、日本から導入した防火機能を持つウォータースクリーンが星座のように散りばめられています。星のような穴の一つひとつがスプリンクラーとなっていて、火災の発生を感知すると微細な水粒子がシャッター(幅180センチメートル)のように幕を形成して降りてくるようになっています。煙と熱を排して火の広がりを防ぐとともに、火災場所から立ちのぼる粒子状物質を洗い流し、敷地内の安全を守ります。

放射冷却パネル Cold Fusion Flooring

1階の床下には隠れた仕掛けがあり、冷水が流れる管が通っています。空間の温度を大幅に下げながら床面の送風口から冷たい空気を送り出し、冷気を成人の身長とほぼ同じ床面から2メートルの高さまでに保つことで、いつも快適な温度で過ごすことができます。

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