VJとサウンドトラックの巨匠の最強タッグ！レーザーと言えば前衛的で冷たい未来のイメージを思い浮かべるかもしれませんが、メディアアーティストの張方禹にとっては、どんなに複雑でキラキラした映像であっても、それはひとつの光からできており、そして、レーザーは強烈で絶対的、シンプルで直接的で、空間を分割することができ、人を光によって形成された構造に没入させることができるものなのです。『December Nite』では、ひとつの空間、音と人を結びつける立体的な音と光の構造を作り出し、レーザー光線やプロジェクターなど様々な媒体による複合マッピングと幾何学的なインスタレーションとの対話が行われます。また、サウンドクリエーターの韓承燁は弦楽器、ピアノによって感情を表現し、光と影を織り交ぜて詩や散文のような世界を描き出します。作品は５つのパートに分かれていますが、それぞれが独立しているようでいて、互いにつながっています。

シンガー・ソングライター黄小楨（Ze' HWANG）の楽曲『December Night』は、ギターと歌とで、冬の夜の愛する人の優しい微笑みを描いた作品ですが、今回の作品『December Nite』はこの歌にインスピレーションを得て名付けられ、前作の『六月球児（June Orbs）』と時系列的に呼応するものになっています。光と影の幾何学的な変化の中に詩的なイメージを探る試みで、ミニマルで引き算の概念による音作りで、観客の感性を呼び起こし、優しい音と映像の相互作用により、ユニークな共振の旅が始まります。