台北パペットシアター『水鬼請戲』
11/19(土)14:3011/19(土)17:3011/20(日)14:30
泉仔は自分がどうして鹿堀溝で死んだのか覚えておらず、製糖工場のサトウキビの匂いとそこでの重労働、そしてレストランのウェイトレス清子の優しい笑顔を覚えているだけでした。清子と舞台の近くで会う約束をしたことだけは覚えているけれど、自分はいつのまにか水霊になってしまっていたのです。もしかして、水霊の身代わりにされてしまったのでしょうか。これを聞いた水霊は、それは濡れ衣だと叫びます。人間界を恋しく思っているからか、愛のために命を絶った未練からか、それともただ善良なだけなのか、水霊は水辺を通りかかった人を身代わりとして捕まえることなく、城隍になる機会をただただまっているのです。水霊は生まれ変わりを望まず、身代わりを捕まえる必要もないのです。泉仔がどうして死んだのか、その鍵は、清子と一緒に見るはずだった芝居を見たかどうかにあります。そこで、水霊は一計を講じ、アダンの樹の下に舞台を作り、布袋戲の劇団を招いて『趙匡胤千里送京娘』を上演します。そして、その夜、鹿堀溝のあちこちで銅鑼と太鼓が鳴り響きます・・・・・・
水霊は「身代わりを捕まえる」ためにではなく、「約束や未練から解き放つ」ために上演を行おうとしているのです。水中でのもがきは、「生」の世界に対する執念から生まれたものなのですが、では、芝居を見れば、本当にこの「生」から自由になるのでしょうか。『水鬼請戲』は、台北パペットシアターが台湾の地方に伝わる伝説に焦点を当てた作品で、金曲奨(ゴールデンメロディーアワード)最優秀監督賞にノミネートされた伍姍姍と最優秀脚本賞にノミネートされた周玉軒がタッグを組み、伝統の布袋劇と現代演劇とを融合し、人間と水霊の執念と混乱を描きます。
台北パペットシアター『水鬼請戲』
人形劇
上演時間約105分、途中15分の休憩があります
台語で上演。中国語字幕付き
400/600