台湾語映画の業界において、非常に有能で有名な恋愛（映画）脚本家・阿華は、映画がうまくいかず、また、新しい作品はスポンサーが強引に介入しかき回され、ラブストーリーの続編だったはずの映画が似ても似つかないものとなってしまいました。人生のどん底に陥ったとき、情熱にあふれ、役者を目指している秋月と出会いました。阿華は秋月に励まされ、心に抱いていた夢が爆発し、再起を決め、映画を撮るという夢をまた追い始めました。人生が劇の如しなのか、劇が人生なのかはわかりませんが、このときは政府が中国語映画を推進し始めた頃だったため、台湾語映画は一夜のうちに危機に陥りました。最後で映画を諦めようとしなかった阿華は、結局、生きるために道を変えたのか、それともそれを最後まで貫いたのでしょうか。

「台湾にもハリウッド」は映画「おばあちゃんの夢中恋人」を原作とし、初演は2019年の台北城市舞台です。2020年初頭には国家戲劇院で再演され、観客から圧倒的な支持を受けたすばらしいミュージカル・コメディで、実力のある舞台役者や映画、テレビのスター歌手、羅北安、苗可麗、孫可芳、管罄、林玟圻（C2）、竺定誼、林家麒（老爹）、劉廷芳（大甜）、蔡邵桓（叉燒）等の共演で、ミュージカルでもっとも輝いていた台湾語の黄金時代を記録する作品です。

瘋戲楽工作室 Studio M

2010年1月の設立。創設者王希文は、瘋戲楽工作室では「ミュージカルの創作」や「ミュージカルのプロモーション」を行うとしている。新たな発想でプラットホームを統合し台湾の華文ミュージカルを開拓、発展させてきた。最初の脚本、音楽の創作から、プロデュース、俳優の訓練、そして、ミュージカル公演の推進やミュージカル市場の開発までも手がけ、各界の劇場関係者の才能と情熱を結集することで、台湾のミュージカルを産業として推進していく主要な力としようとしている。

2011年初頭、台南人劇団とのコラボで、オリジナル華文ミュージカル「木蘭少女（ムーラン）」を発表。同年、ミュージカルのマエストロ・クラスを開催し、レッスンを請うためライオン・キングの音楽監督ジョセフ・チャーチを台湾に迎えた。同年末には『宝島歌舞－行動音楽劇』を製作、台湾における近年のストリートソング・ダンスによるフラッシュモブの魁となった。2013年、ミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」を中国語版『搖滾芭比』に改編した後、華山1914文化園区の烏梅酒廠（烏梅劇院）において1ヶ月連続で上演。雑誌『ローリング・ストーンズ』において、真のロック精神のある公演として絶賛された。

2014年、「クレイジーキャバレー」プロジェクトが始動。近距離、クレイジーで刺激的なビストロ/ショーパブスタイルで行った公演は、台湾のミュージカル音楽パフォーマンスにとって新たな体験となり、台湾キャバレーといった新たな市場と観客の開拓に成功した。

2015年、有名なマシニマAFK PL @ YERSとのコラボで、『World of Warcraft』のミュージカル「Song of Azeroth」を発表。オリジナルミュージカルの楽曲にマシマニアを乗せたもの。このため、ゲームプレイヤーコミュニティで熱烈な議論がなされ、5作品の閲覧回数は232万に達した。2016年末、ミュージカル「ムーラン」はリゾーツワールド・セントーサの劇場から招待を受け、シンガポールで36回の公演を行った。これは、海外で初めて上演された台湾のミュージカルで、ショービジネスの世界における国際的なコラボに新たな歴史を刻んだ。

2017年、新たなプロジェクト『SoloLand』が始動。キャバレースタイルを保ちつつ、ミュージカル俳優の創意とポテンシャルにチャレンジした。シリーズ作品の第一号『不然少女』のチケットは手に入れるのが困難となった。2019年、オリジナルミュージカル『台湾のハリウッド』プロジェクトを始動。台湾映画の輝かしい時代をストーリー背景として使用し、さまざまなレトロ・マジックなスタイルで、輝いていた1960年代の様子を再現している。