FCバーグマン『羊の歌』
12/06(金)19:3012/07(土)14:30
シュールな人間性の旅、荒唐無稽で魅惑的な現代の
数々のフェスティバルで上演が熱望されており、アヴィニョン演劇祭、オランダ・フェスティバル、アデレード・フリンジ・フェスティバルで上演がかなった作品です。ベルギーのFCバーグマンの作品『羊の歌』は、コメディ、悲劇、シュールレアリスムを巧みに融合させた、動物の寓話の無言劇です。物語に登場するエイビス(Avis)という名の一頭の綿羊は、自分はほかの仲間たちと比べて、知恵があり、より輝かしい日々を送るに値すると思っていました。現状に不満を抱いていたエイビスは、一線を越え、人間になるための旅に出ることを決意しました。
「私たちのパフォーマンスは、飼い馴らす必要のある野生の獣と同じようなものです」。、2008年にベルギーで若いアーティスたちが旗揚げしたFCバーグマンは、設立当時から、ずっと、魂に直接届くような作品を生み出したいと強く望んでいました。2013年に発表された動物を擬人化した物語『狐物語』(Le Roman de Renart)は、中世におけるさまざまな階級の人々を動物によって象徴させたものです。一方で『羊の歌』は、人の視点から人になりたがっている羊を想定したものです。聖書では、羊はしばしば神と人間の関係を示すメタファーとして用いられますが、『羊の歌』では奇想天外な羊を用いることで、人間の本質について真実を明らかにしようというものです。この「迷える羊」は、また草原に戻ってくるのでしょうか。
FCバーグマン(FC Bergman)
2008年に設立されたFCバーグマンは、アントウェルペン応用大学で知り合った1982年生まれから1987年生まれまでの若手アーティスト6人によって構成され、劇場、テレビ、映画、美術といったさまざまなジャンルで活躍している。上の世代とは異なり、カンパニーの名前にあるFC(Football Club)、サッカーチームのように、常に集団で作品を創作することを強調している。2013年に、トネールハウス(Toneelhuis)のレジデンス団体となり、2022年には他の4人のアーティストとともに、トネールハウスの共同芸術監督となり、2023年には、全作品がヴェネチア・ビエンナーレの銀獅子賞を受賞した。
FCバーグマンのメンバーであるステフ・アーツ(Stef Aerts)、ヨー・エイハーフマン(Joé Agemans)、トーマス・フェルシュトラーツェン(Thomas Verstraeten)、マリエ・ヴィンク(Marie Vinck)、ドリス・デヴィン(Dries De Win)、ヨナス・ファーレン(Jonas Vermeulen)による共同製作。
照明デザイン/ケン・ヒオコ(Ken Hioco)
音響効果デザイン/センヤン・ヤンセン(Senjan Janssen)
衣装デザイン/ヨエル・ミルベーヘン(Joëlle Meerbergen)
音楽デザイン・ライブパフォーマンス/フレデリック・ルルーロエルズ(Frederik Leroux-Roels)
製作/トネールハウスToneelhuis
共同製作/オランダ・フェスティバル、ルクセンブルク大劇場、ミラノ・ピッコロ座-欧州劇場
ベルギー連邦政府のタックスシェルター基金とKBC銀行の提供によるカフカ映像タックスシェルター基金による協賛
600/900/1200/1500
※上演時間、約90分。途中休憩はありません
※性的な暗示、暴力、肌の露出、喫煙の場面があります。
※推奨対象年齢:16歳以上