スウェーデンのヨーテボリ・オペラダンスカンパニーは、ヨーロッパで最も前衛的なダンスカンパニーの一つです。世界20か国から集まった38名の若いダンサーから構成され、メンバーには、台湾出身の涂力元もいます。トップクラスの前衛振付師とのコラボにより、従来の観念を打破する作品をお届けします。

ベルギーの振付師ダミアン・ジャレ（Damien Jalet）は、『Skid』で人類と重力の関係に問いを投げかけます。17名のダンサーが引力に挑戦し、オーケストラピットに直通する傾斜角度34度のスロープ上で踊ります。その姿はギリシャ神話のシーシュポスのように、運命がオチていくのに無駄な抵抗をしているかのように見えます。その様は、現代の若者の苦悩を彷彿とさせます。現実に対して意識的に足搔くのか、それとも、いっそのこと、全ての努力をあきらめて、何もせず引力に身を任せるのか、苦悩する姿が表現されています。

イスラエルの振付師シャロン・エイアル（Sharon Eyal）の『SAABA』は、引き込まれるような独特のダンス語彙があります。不思議な体のリズムで観客に催眠術をかけるかのように、幻想的なパラレルワールドにいざない、肉体の下に隠された生命の弱さ、不安と美を探求します。ダンサーは、幻想的な電子音楽のリズムに合わせて、ディオール（Dior）のクリエイティブ・ディレクターがデザインした肌と一体化したコスチュームを纏いながら、ほの暗いシンプルな照明の下で、ボディライン、汗、情緒、そして、わずかな動きがもつ爆発的な緊張感を表現します。

スウェーデン、ヨーテボリ・オペラダンスカンパニー GöteborgsOperans Danskompani

スウェーデンのヨーテボリシアターに所属するヨーロッパで最も前衛的なダンスカンパニーの一つであり、北欧最大のダンスカンパニーで、独創的なダンス作品の制作に注力する。世界20か国からの38名の若いダンサーで構成され、彼らの独特の芸術的才能を引き出し、多元的な文化背景のメンバーから構成されるクリエイティブで活力あるチームは、世界各地のトップクラスの振付師とのコラボも可能にし、ともに前衛的で革命性を有する斬新な作品を誕生させている。