余彦芳 『消え去ったものへの提案III』
05/24(金)19:3005/25(土)19:3005/26(日)14:30
「ダンサーの身体を通して、人の思いをどのように回顧し再現するか…。」
人は失ったものを、どのようにして記憶にとどめておくでしょうか。人は誰でも身体に何か明確な記憶や記号があるものです。それがDNAであれ、習慣的なパターンであれ、そこには人種や性別、家族の記憶や痕跡がたくさん刻み込まれています。
振付師の余彦芳はソロダンスと演劇を融合させ、父親の個人的な記憶や記憶の符号を紐解き再構築し、父親が日頃話していることや、しぐさ、話し方を観察し、自分自身の身体で父親の呼吸を運ぶかのように、ダンスを通して父親の記憶の奥底にある思いを抽出します。
余彦芳は、身体によって観客とパフォーマーの距離を凝集させ、かすかでありながら深いその生命の体験を同じひとつの時空の中で迸らせます。パフォーマンスでは「余廣刻印店」の店内で収録された父親の実際の音声や映像が映し出されます。観客は余彦芳自身のプライベートな時空へと誘われ、笑いと涙のうちに彼女と父親がともに過ごした思い出を共有します。
創作・パフォーマンス/余彦芳(ユー・イェンファン)
国立台北芸術大学舞踏科非常勤講師、国立台北市立大学舞踏系非常勤助理教授、黒眼睛跨劇団アーティスト。ヨーロッパやアメリカ、中国、台湾のダンスカンパニーや劇場、アートフェスティバルなどで指導を行ったり作品が披露されている。2013年に『黙黙計画』を立ち上げ、若いパフォーマーの育成とジャンルを超えた様々なチームとともに長期にわたりトレーニングや創作を行っている。2017年からはワークショップ『黙黙工作坊』を立ち上げ、即興ダンスの普及につとめ、ソロアーティストとして、国内外でダンスや演劇、ライブパフォーマンスなど様々な形で活躍している。
余彦芳 『消え去ったものへの提案III』
ダンス|身体劇場
上演時間約90分、途中休憩はありません
600
※上演時間約90分、途中休憩はありません
※推奨年齢7歳以上