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Cici Olsson

ジョエル・ポムラ Joël Pommerat

脚本・演出

ポムラは様々な舞台要素を駆使し、洗練された緻密な演劇の美学を創造することを得意とする。自分の作品だけしか演出しないというのが特徴で、演出や台本はリハーサルをしながらできあがるもので、どちらが先というものではないと考える。
2007年から2010年まで、ピーター・ブルックに招かれ、パリのブッフ・デュ・ノール劇場のアーティスト・イン・レジデンスに、2010年から2015年までは、パリのオデオン座(Odéon-Théâtre de l'Europe)とワロン=ブリュッセル国立劇場(Théâtre National Bruxelles-Wallonie)でアソシエイト・アーティストとなった。ポムラは、親密さと壮大さを兼ね備えた視覚的な舞台を創り出そうと、俳優の圧倒的な存在感を表現するとともに観客に衝撃に与えることに力を入れており、独特のストーリーテリングを舞台上で形にしている。多くの作品は、名作童話(赤ずきんちゃん、ピノキオ、シンデレラ)を脚色したもので、「うまくいくだろう(1)─ルイの最期」(Ça ira (1) Fin de Louis, 2015)等といった作品がある。ポムラの作品が扱うテーマは、いずれも人間にとってもっとも根本的であり共通する人生経験に関するものである。